空き家放置リスクと対策【山形】

2026年06月29日

空き家リスク

実家を「空き家」にすると何が起きる?放置のリスクと損をしないための選択肢【山形】

「親から相続した家、しばらく空き家のままにしておこうか」——そう考えている方は少なくありません。しかし、誰も住まなくなった家を放置すると、税金・建物・近隣トラブルの面で、想像以上のコストとリスクが積み上がっていきます。

しかも2023年12月の法改正で、空き家を取り巻くルールはさらに厳しくなりました。この記事では、空き家を放置することで生じる具体的なリスクと、損をしないための選択肢を、山形県で売買を専門に扱う立場から整理します。

 

1. 空き家を放置する6つのリスク

① 固定資産税が最大6倍に上がる

最も見落とされがちなのが税金の問題です。

住宅が建っている土地には「住宅用地の特例」が適用され、固定資産税は最大で6分の1(都市計画税は3分の1)に軽減されています。ところが、空き家が行政から**「勧告」**を受けると、この特例が解除されます。

その結果、固定資産税は最大6倍、都市計画税は最大3倍に跳ね上がる可能性があります。「住んでいないのに税金だけ増える」という、最も避けたい事態です。

② 建物の老朽化・倒壊・火災

人が住まなくなった家は、換気がされず湿気がこもり、傷みが一気に進みます。雨漏り、シロアリ、柱や基礎の腐食が進行し、放置するほど修繕費は膨らみます。

豪雪地帯である山形では、積雪による屋根や建物の倒壊リスクも無視できません。また、放置された空き家は放火やもらい火の対象にもなりやすく、火災が起きれば近隣にも被害が及びます。

③ 不法投棄・不法侵入・治安の悪化

管理されていない空き家は、ゴミの不法投棄や、不審者の侵入を招きやすくなります。敷地内が荒れていると「管理されていない家」と見なされ、犯罪の温床になることもあります。

④ 害虫・害獣・雑草の繁茂

庭木や雑草が伸び放題になると、害虫やネズミ・ハクビシンなどの害獣がすみつきます。敷地から越境した枝葉や、害虫の発生は、すぐに近隣への迷惑につながります。

⑤ 近隣トラブルと損害賠償リスク

倒れた塀、飛んできた瓦、剥がれ落ちた外壁——これらが原因で隣家や通行人に被害を与えた場合、所有者が損害賠償責任を問われることがあります。「使っていない家」であっても、管理責任は所有者から離れません。

⑥ 資産価値の下落

建物は時間とともに価値が下がります。傷みが進んだ家は、いざ売ろうとしても買い手がつきにくく、価格も下がりがちです。「いつか売ろう」と先延ばしにするほど、手取りは減っていくのが現実です。

 

2. 法律はこう変わった——「管理不全空家」の新設

2015年に施行された**空家等対策の推進に関する特別措置法(空家対策特別措置法)**は、2023年12月13日に改正・施行されました。

従来、行政が対応できるのは、倒壊や衛生上の危険がある**「特定空家」に限られていました。しかし改正により、その一歩手前の「管理不全空家」**という区分が新設されました。

つまり、まだ深刻な状態でなくても、放置すれば危険になりそうな空き家に対して、行政が早い段階で介入できるようになったのです。

行政の対応は段階的に厳しくなる

段階内容リスク

① 助言・指導改善を促される最初の段階適切に対応すれば不利益なし

② 勧告指導に従わない場合に発令住宅用地特例が解除=固定資産税が最大6倍

③ 命令勧告にも従わない場合50万円以下の過料の対象に

④ 行政代執行命令にも従わない場合行政が強制的に解体し、費用は所有者に請求

最終段階の「代執行」まで進むと、行政が建物を解体し、その数百万円規模の費用が所有者に請求されます。空き家を放置することが、いかに大きな金銭リスクを伴うかがわかります。

 

3. 山形で空き家を持っている方が、いま考えるべきこと

山形県は全国的に見ても空き家率が高い地域です。「実家が空き家になった」「相続したが使い道がない」というご相談は年々増えています。

選択肢は大きく3つです。

管理する(自分で、または管理代行サービスを利用して維持する)

活用する(賃貸・リフォームして貸し出す)

売却する(現状のまま、または解体して土地として売る)

維持には継続的なコストと手間がかかり、活用には初期投資が必要です。使う予定がないのであれば、傷みが進む前に売却を検討することが、税負担・管理負担の両面で最も合理的なケースが多くあります。

 

4. 売るなら知っておきたい「3,000万円特別控除」

相続した空き家を売る場合、**「空き家の譲渡所得3,000万円特別控除」**を使える可能性があります。要件を満たせば、売却益から最大3,000万円を差し引けるため、税負担を大きく抑えられます。

主な要件(概要)

相続・遺贈で取得した、被相続人が一人で住んでいた家屋とその敷地であること

昭和56年5月31日以前に建築された家屋(マンション等の区分所有を除く)

相続開始から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売却すること

売却代金が1億円以下であること

特例の適用期限は令和9年(2027年)12月31日まで

※相続人が3人以上の場合、控除額は1人あたり2,000万円になります。要件は細かく、適用には市区町村発行の確認書と確定申告が必要です。

この控除には期限があります。「いつか」と先延ばしにしているうちに、相続から3年や令和9年の期限を過ぎてしまうと、数百万円単位の節税チャンスを逃すことになりかねません。

まとめ:空き家は「放置するほど損をする」

空き家をそのままにしておくと、

固定資産税が最大6倍に増える

建物が傷み、倒壊・火災・賠償のリスクを抱える

資産価値が下がり、売りにくくなる

法改正により行政の指導・勧告・命令の対象になる

——と、待っているほど不利になるのが空き家の特徴です。逆に言えば、早く動くほど選択肢は広く、手取りも残りやすくなります。

ならびや不動産は、山形県の不動産売買を専門に、複雑な権利関係や調査が必要な物件にも対応しています。「実家をどうすべきか分からない」「まず今いくらで売れるのか知りたい」という段階でのご相談も歓迎です。

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※本記事は一般的な情報提供を目的としたものです。固定資産税の課税や3,000万円特別控除の適用については、お住まいの市区町村・管轄税務署・税理士にご確認ください。記載の制度は2026年6月時点の情報です