土砂災害警戒区域とは【山形】

2026年09月03日

土砂災害警戒区域

土砂災害警戒区域・特別警戒区域とは?不動産への影響をわかりやすく解説【山形】

 

近年、「線状降水帯」による記録的な豪雨が全国で相次いでいます。山形県でも2024年7月、線状降水帯の発生により酒田市や庄内地域などに大雨特別警報が出され、東北地方全体で多数の土砂災害が発生しました。もはや「土砂災害は他人ごと」ではない時代です。

そこで気になるのが、「自分の土地や実家は、土砂災害の危険がある区域に入っていないか」という点です。この記事では、不動産取引で必ず関わってくる「土砂災害警戒区域(イエローゾーン)」と「土砂災害特別警戒区域(レッドゾーン)」の違い、そして売買への影響を、山形で売買を専門に扱う立場から解説します。

 

1. 2つの区域は「土砂災害防止法」で決まる

土砂災害警戒区域・特別警戒区域は、土砂災害防止法(正式名称:土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律/2001年施行)に基づき、都道府県知事が指定します。

指定の対象となる土砂災害は、次の3種類です。

●がけ崩れ(急傾斜地の崩壊)

●土石流

●地すべり

これらの危険がある区域が調査され、危険度に応じて「イエロー」と、より危険な「レッド」に区分されます。

 

2. イエローゾーンとレッドゾーンの違い

一番大切なのが、この2つの違いです。

土砂災害警戒区域(イエローゾーン)

土砂災害が発生した場合に、住民の生命や身体に危害が生じるおそれがある区域です。

建築や開発の制限は、原則ありません

市町村によるハザードマップの作成、警戒避難体制の整備が行われる

「危険を知らせ、逃げる体制を整える」ための区域

つまりイエローゾーンは、建てること自体は制限されないが、災害リスクを知っておくべきエリアという位置づけです。

土砂災害特別警戒区域(レッドゾーン)

イエローゾーンの中でも、土砂災害が発生した場合に建築物が損壊し、住民の生命・身体に著しい危害が生じるおそれがある区域です。こちらには、はっきりとした制限がかかります。

特定開発行為の許可制:住宅分譲や、老人ホーム・病院・幼稚園などの要配慮者利用施設を建てるための開発には、都道府県知事の許可が必要

建築物の構造規制:居室のある建物は、想定される土砂の力に耐えられる構造にしなければならない

建築確認:上記の構造基準への適合が確認される

著しい危険がある場合、行政から移転などの勧告が行われることもある

レッドゾーンは、「危険を知らせる」だけでなく、実際に建て方や開発が法律で規制されるエリアなのです。

ひと目でわかる比較

イエロー(警戒区域)レッド(特別警戒区域)

危険度生命・身体に危害のおそれ建物損壊など著しい危害のおそれ

建築の構造規制なしあり(居室のある建物)

開発の許可不要特定開発行為は知事の許可制

主な目的警戒避難体制の整備建築規制による安全確保

 

3. 不動産取引では「必ず説明」される

ここが、土地・建物を売買する方にとって最も重要なポイントです。

イエローゾーン・レッドゾーンのいずれに該当するかは、宅地建物取引業法にもとづき、重要事項説明で必ず買主に説明する義務があります。イエローゾーンかどうか、レッドゾーンかどうか、そしてレッドの場合は開発・建築の制限内容まで、正確に伝えなければなりません。

言い換えれば、これらの区域指定は「隠して売る」ことができません。だからこそ、

売主側は、あらかじめ自分の物件の区域指定を把握しておくべき

「知らなかった」では、後々のトラブルにつながりかねない

という点をおさえておく必要があります。区域に該当することは、査定価格や売却のしやすさにも影響します。特にレッドゾーンは建築の自由度が下がるため、価格に反映されるのが一般的です。

 

4. 自分の土地が該当するか調べるには

区域指定は、次の方法で確認できます。

市町村が配布・公開しているハザードマップ

山形県が公開している土砂災害の区域マップ(県のホームページ・GIS)

市町村の防災担当・県の土木事務所への問い合わせ

まずはお住まいの市町村名と「ハザードマップ」で検索し、対象の土地が色付けされていないかを確認してみてください。判断に迷う場合は、不動産会社に調査を依頼するのが確実です。

なお、対策工事の実施や地形の変化によって危険性が下がった場合は、区域の範囲が見直されたり、指定が解除されたりすることもあります。古い情報のままになっていないか、最新のマップで確認することが大切です。

 

5. 「レッドゾーンだから売れない」わけではない

土砂災害特別警戒区域に該当すると聞くと、「もう売れないのでは」と不安になるかもしれません。しかし、区域内の土地・建物でも売買は可能です。実際に、区域指定を正しく開示したうえで取引されている物件は数多くあります。

大切なのは、

区域指定や制限の内容を正確に調べて開示すること

そのうえで、適正な価格と売り方を設定すること

です。ここを曖昧にしたまま進めると、売却が長引いたり、トラブルの原因になったりします。「難しい条件の物件ほど、正直に、正確に」——これがならびや不動産の基本姿勢です。

 

まとめ

土砂災害警戒区域(イエロー)は、建築制限は原則なく、警戒避難のための区域

土砂災害特別警戒区域(レッド)は、開発の許可制・建築物の構造規制がかかる区域

どちらも不動産取引では重要事項説明で必ず説明され、隠せない

該当していても売却は可能。正確な調査と開示がカギ

線状降水帯による豪雨が増える今、土砂災害リスクは土地の価値と安全に直結するテーマになっています。ならびや不動産は、山形県の不動産売買を専門に、土砂災害区域・再建築不可・相続・空き家など、調査や説明が難しい物件のご相談にも対応しています。「うちの土地は区域に入っているのか」「その状態でいくらで売れるのか」——そんな段階からのご相談も歓迎です。

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※本記事は一般的な情報提供を目的としたものです。区域指定の有無や建築・開発の制限、個別の取引条件については、山形県・市町村の担当窓口や専門家にご確認ください。記載の内容は2026年時点の情報です。